広場にひとけが引いてきた頃、噴水を眺めていたＹＯＰＰＹ．はふと思い出した。

ＹＯＰＰＹ．は他のうわさ話好きの妖精に聞かれないよう小声で話した。

その刹那、隣りでコーヒーを飲んでいたRayが震え出した。必死に手で頭を押さえている。震えはすぐに治まったが、顔を上げた時のRayの雰囲気がガラリと変わっていた。

それぞれの家から美味しそうなにおいが漂う頃、またRayがやってきた。もはやRay無しのこの広場はあり得ないと言えよう。一度見たら決して忘れる事が出来ない強烈な風貌だ。何を思ったか自分はネバーランドの生まれなんだと激しく主張しはじめた。

ザクとは違うのだよ、ザクとは！

Rayの舌は段々滑らかになってきたようだ。

本当は今はあまり話をする気分ではないのだが仕方がない。

Rayの言葉は滝のように続く。

ＹＯＰＰＹ．は前にもした話をもう一度繰り返した。

Rayは再び口を開いた。

ＹＯＰＰＹ．は何気なく景色を眺めながらこう一人でつぶやいた。

それぞれの家から美味しそうなにおいが漂う頃、またRayがやってきた。もはやRay無しのこの広場はあり得ないと言えよう。今日は最悪の気分だ。Rayは辺りかまわず罵った。

まったりとした時間が流れた。

本当は今はあまり話をする気分ではないのだが仕方がない。

妖精たちも眠りにつく朝方、また龍・Ｆ・太郎ｎｇがやってきた。もはや龍・Ｆ・太郎ｎｇ無しのこの広場はあり得ないと言えよう。この辺りで龍・Ｆ・太郎ｎｇのいい噂は聞かない…。額、首筋、わきの下を一通りハンカチで拭きながらこう言った。

どう聞いても自慢話だった。

ＹＯＰＰＹ．はこういう場合は穏やかに話すことにしている。

子供たちが騒ぐ中、またRayがやってきた。もはやRay無しのこの広場はあり得ないと言えよう。ここに来るようなタイプには見えないのだが。ＹＯＰＰＹ．を嬉しそうに見つめ、もったいぶってこう言った。

慰めはいらない。要はそれが言いたいのだろう。

ＹＯＰＰＹ．は他のうわさ話好きの妖精に聞かれないよう小声で話した。

それぞれの家から美味しそうなにおいが漂う頃、割とよく来る空手さんがまたこの広場にやってきた。空手さんは終始腰を左右に揺らすクセがある。何を思ったか自分はネバーランドの生まれなんだと激しく主張しはじめた。

空手さんはその神秘的な瞳で何を見ていたのだろうか。

ＹＯＰＰＹ．は一つの古い話を聞かせることにした。

さんさんと陽が照る中、また龍・Ｆ・太郎ｎｇがやってきた。もはや龍・Ｆ・太郎ｎｇ無しのこの広場はあり得ないと言えよう。海賊たちとつるんで金を巻き上げている。そういう話だ。龍・Ｆ・太郎ｎｇはライムを織り交ぜてリズミカルにこう語った。

龍・Ｆ・太郎ｎｇは人の話を全く聞こうとしなかった。

……ＹＯＰＰＹ．はこう言った。

一息入れた後龍・Ｆ・太郎ｎｇはまた語り始めた。

さんさんと陽が照る中、マダムがやってきた。ミトはこの広場でちょくちょく見かけることが出来る。この広場がこういう人たちばかりだと思わないで欲しい。ミトはＹＯＰＰＹ．を見つけると嬉しそうに近づいてきた。

「ゴミだって燃えるんだよ！」マダムはそう言いたかったに違いない。

仕方がないのでこう答えた。

妖精たちがダンスを踊る頃、割とよく来る空手さんがまたこの広場にやってきた。この界隈じゃ恋人にしたくない未成年ベストテンに入るらしい。一枚の写真を取り出すと、目に涙をうかべて話しはじめた。

事実だとしたらかなりヤバイ話だ。

ＹＯＰＰＹ．は前にもした話をもう一度繰り返した。

自分の事のように熱心に聞いていた龍・Ｆ・太郎ｎｇが涙ながらに訴えた。

掃除屋のRayが一休みする為にベンチに腰を下ろした。

こういう場合は適当に相槌をうっておくに限る。